- 越後湯沢の温泉宿「HATAGO井仙」「ryugon」で提供している雪国の恵みをお届けします。
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2023/11/17 12:45
新潟県北部の綺麗な水と岩場が続く名勝「笹川流れ」の本当に海のすぐ近くに工房があります。
すぐそこの海から海水を引き込み、薪を燃やして海水を蒸発させて塩を得る、というなんとも単純明快な製造方法です。
作り手の小林久さんにお話を聞きました。
元々は船大工として船造りをしていた小林さん、時代の流れでFRP(強化プラスチック)の船が主流になったことから
海から丘の建設業へ転職、定年退職の直前に故郷笹川流れで塩作りをはじめます。
笹川流れは塩作りに向いていました。
1つ目は澄んだ海で透明度が高いこと、2つ目に砂の粒が大きく海水と砂や貝殻を分離しやすいこと。
新潟は長い海岸線を持ちますが、他地域はここより粒の小さな砂が多く塩作りには向かないと小林さん。
その笹川流れの海水を、ゆっくりと釜炊きして塩作りをします。
薪をくべ、灰汁や不純物を手で取り除きながら丁寧に煮詰め、「苞(苞)」と呼ばれる円錐状の装置に移し、ニガリを取り除いて塩ができます。ここまで約15時間。その後別棟の工場でさらに乾燥、不純物を取り除き製品となります。
「ここは塩炊き場として2つの日本一がある」と小林さん。
1)日本一海に近いこと。笹川流れは浜が極端ないので、工房は波打ち際のすぐそば。道路の向こうはすぐ海で潮風が気持ち良いです。
2)日本一の薪の量。釜炊きに使うための薪は主に杉。海も近いが山も近く、地元の森林組合方提供してもらっています。塩作り工房の前には薪が山積みに。
出来上がった塩は出来上がった塩は一粒が大きめでキラキラ輝いています。
海塩は99%以上が塩化ナトリウムの精製塩と違いカルシウム、マグネシウム、カリウムなどの自然のミネラルや自然の旨みがたっぷり含まれています。
そんな「海水塩」は新潟の美味しいお米との相性も抜群です。
南魚沼さんコシヒカリと塩だけの「塩むすび」は説明のいらないおいしさです。
もちろん料理に使っても、精製塩とは一味も二味も違いますよ。ぜひお試しください。